変形性膝関節症

変形性膝関節症とは?

膝の関節軟骨が変性し、すり減る事で膝に強い痛みが生じる病気です(図1)。

 

 

この病気は、加齢や肥満により起こるといわれており、進行すると歩くことができなくなることもあります。女性に多く発症し(男性の2~3倍)、70代女性で約70%の人に見られると言われています。

 

図1


症状

主な症状は以下の3つです。

①動作時の痛み

最初は、立ち上がり、歩き始め、階段の昇降など、膝に体重がかかる時に痛みが生じますが、変形が進行すると安静時でも痛みが生じてきます。

②膝に水が溜まる(関節水腫)

関節内の炎症が原因で膝の周辺に水が溜まり関節水腫を生じます。

③膝が曲げにくくなる

膝を曲げると変形した骨同士がぶつかってしまい、正座やしゃがむ等の動作が難しくなります。

変形性膝関節症の進行度による分類

変形の進行度により以下の3つに分類されます。それぞれ症状も異なります。

(1)初期:膝を動かす筋肉や筋膜の柔軟性が低下し痛みを生じます。

(2)中期:関節の軟骨がすり減り、軟骨のかけらが滑膜を刺激して炎症がおきた結果、関節液が多量に産生され関節水腫が生じます。

(3)末期:軟骨が消失し骨が直接ぶつかるため、変形や骨痛(骨挫傷)が生じます。

 

検査方法

接骨院へ受診された際には問診・視診・触診に加え、超音波画像観察装置(エコー)を用いて関節水腫および炎症の有無をもとに損傷程度を評価します。

※全ての検査は優しく、丁寧に行いますので、ご安心ください。

 

治療方法

(1) 物理療法

 

当院では膝の痛みの原因となっている硬くなった筋肉に対して電気温熱療法・高電圧療法・鍼治療等を行い、筋肉を正常な柔らかさにすることで痛みを軽減させ、軟骨が傷つく事をを阻止します(2)

図2


(2) 運動療法

太ももやふくらはぎのストレッチを行い筋肉の柔軟性を高め、さらに膝関節周囲の筋力を強化する事で関節軟骨への負担を軽減させます(図3,4)。

 

図3

図4


(3)3D筋膜サポーター

膝の痛みを軽減させるためには、膝軟骨を傷つける原因となる膝の側方動揺を止める必要があり、当院では3D筋膜サポーターを処方する事で関節を安定させます。それにより痛みと関節の腫れを素早く引かせる事ができます(図5)。

図5